ご挨拶

第29回日本リウマチ学会近畿支部学術集会
会長  川人 豊
(京都府立医科大学大学院医学研究科 免疫内科学)

 

このたび、第29回日本リウマチ学会近畿支部学術集会を2019年9月7日(土)に、大阪グランフロントナレッジキャピタル コングレコンベンションセンターで開催させていただきます。

 関節リウマチ(RA)の予後は、生物学的製剤やJAK阻害薬などの新規薬剤開発とT2T(treat to target)の概念による治療戦略の進歩とともに、飛躍的に改善しました。現状のリウマチ診療では、真の寛解の意味が問われ、RA患者の高齢化による各個人の合併症やコンプライアンスを考えた薬剤選択、さらには機能障害を改善するためのリハビリテーションや手術も必要となり、患者への最適な医療を提供するためのチーム医療の重要性が増しています。本学術集会では、『リウマチ性疾患のトータルケアを目指して』をテーマに、その診療に携わる医師だけでなくメディカルスタッフの方々にも必要な知識を普及する機会を提供したいと考えております。関節リウマチを中心としたリウマチ性疾患診療とその合併症対策を含め、幅広い日常臨床に必要な知識の吸収ができ、アンメットニーズに対する対策の議論を深める学術集会の開催を企画しております。

 開催予定のセッションには、関節リウマチの診断と高齢者を含めた薬物治療、関節エコー技術の応用、脊椎関節炎、全身性エリテマトーデス、膠原病疾患の臓器合併症、骨粗鬆症、医療経済にいたるまで様々な講演を予定しております。また、教育講演では関節・腱鞘内注射のポイント、臨床研究の基礎的なレクチャー、そして新たな企画として、整形外科手術、リハビリテーションも取り上げます。

 以上の内容を中心に、実りある充実した内容の学術集会とするため、現在、実行委員一同鋭意準備に取り組んでおります。メディカルスタッフや初期臨床研修医も含め、数多くの方々のご参加を心よりお待ちしております。ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。